私たちは、テクノロジーを活用して、より多くの人が瞑想の世界に触れられるような「橋」を築いています。リラックスから始まり、段階的に深い瞑想状態へと導く、マルチステージ型の瞑想プログラムを体験できるMR(複合現実)プラットフォームを開発中です。このシステムでは、最先端のVR技術、身体動作の自動化やシミュレーション、リアルタイムの追跡やアニメーション、触覚技術などを組み合わせ、身体感覚と意識を内側に向ける瞑想体験を提供します。
私たちは、VRや触覚(ハプティック)技術を、自らの内面に意識を向ける瞑想体験のために、専門的に活用しています。
下記では、All Hereが提供する内面と向き合うMRプラットフォーム体験の一部をご覧いただけます。
ここ数十年で、瞑想や内省的な実践はその効果が広く知られるようになり、心身の健康を高めたいと願う人々から大きな注目を集めています。これらの実践は、心の安定や自己認識の向上、ストレスの軽減、集中力の強化などに役立つことが知られています。こうした流れを受けて、音声ガイドや映像による誘導を用いた瞑想コースやプログラムを提供するアプリやソフトウェアも、数多く登場しています。
All Hereの使命は、瞑想に関する研究・デザイン・実践知をつなぎ、内なる存在と充足感を育む力を社会全体に広げていくことです。瞑想の実践を現代的に進化させ、より多くの人々に届けることを目指しています。
過去2年間にわたり、私たちは スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の認知神経科学研究所と連携し、瞑想と自己意識に関する共同研究を進めてきました。「瞑想の神経工学」という私たち独自のアプローチは、各分野の強みを統合することを目指しています。この取り組みの中で、誘導瞑想を特別に設計された環境の中で体験できる、没入型プラットフォームを開発しました。さらに、ユーザーが自分の身体をリアルタイムで観察できる、独自開発のボリューメトリック・リコンストラクション(立体的な再現技術)ツールも搭載しています。
また、特定の瞑想が身体的な自己意識に与える影響に焦点を当てた3つの研究を行いました。参加者の多くは瞑想初心者でしたが、大半がその体験を楽しみ、今後も続けたいと感じたことを報告しています。
この研究プロジェクトで得られた前向きな成果を踏まえ、All Hereは2024年前半に、科学的根拠に基づく効果的な瞑想プログラムを開発しました。All Hereの瞑想体験は、創設者が20年以上にわたって積み重ねてきた実践をもとに構成された7つのステージに分かれています。進化したXRプラットフォームにより、初心者や中級者の方でも、より没入感のある形で効果的に瞑想に取り組むことができます。
このプログラムでは、段階ごとにさまざまな瞑想技法を学びます。全身のリラックスから始まり、自己観察、呼吸への集中、重心への意識へと進みます。最終的には、複数の技法を組み合わせることで、より包括的で自立した瞑想実践へと導きます。