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瞑想を数値化する時代へ:日本初の「瞑想の数値化」チャレンジ開催

2025年10月7日

10月2日、東京 ・八芳園にて、WMLとAll Hereが共同で、日本初となる 東京「瞑想の数値化」チャレンジ ジを開催しました。瞑想が新たな時代を迎えた瞬間です。

この前例のないイベントは、個人の内省にとどまらず、神経科学の力によって、瞑想を測定・観察できる新たな分野へと導きました。

来場者は、脳の活動や集中、自己認識、そして内面の静寂がリアルタイムで数値化され、スクリーン上に映し出される様子を初めて目の当たりにしました。

テクノロジー × 建築 × 自然:隈研吾氏とAll Hereによる瞑想カプセル公開

午後のプログラムは、世界的建築家・ 隈研吾氏によるプレゼンテーションから始まりました。 All Hereが開発した没入型瞑想XRプラットフォーム 「Zenbu Koko」を初披露しました。

「私は長い間、建築と空(くう)、そして自然をシームレスにつなげたいと考えてきました」と 隈氏は語ります。「エルキン・ベク氏が、瞑想と科学を通して同じビジョンを描いていると知り、その思想に深く共感しました。それが、私が初めてXR技術を用いて設計に携わるきっかけとなり、瞑想カプセルの構想が生まれた瞬間です」

木の粒子を使った「Zenbu Koko」は、このビジョンを体現しています。パート1では、自己意識と自然がひとつに溶け合い、パート2では体験の舞台が天空へと写ります。最終章のパート3では、さらに外宇宙へと広がり、銀河の中心や宇宙の空(くう)へと向かう旅が続きます。はじめは粒子が空間の広がりを感じさせますが、次第に身体の感覚とともに溶けていき、やがて自己意識が宇宙の空(くう)と一体となる境地へと導かれていきます。

体験の中では、 自分の内面に意識を向けるツールや触覚デバイスなど、最新のXR技術を活用した革新的な仕組みが組み込まれています。さらに、東洋の瞑想伝統と基礎神経科学の知見をもとに、豊富な教育的コンテンツも取り入れられています。

さらに隈研吾氏は、All Hereとの新たな共同プロジェクトを発表しました。自身にとってインドで初めての建築作品となるもので、ヒマラヤの自然環境に溶け込むよう設計された瞑想サンクチュアリ・研究センターです。現地の環境を活かし、自然と調和する瞑想空間として構想されています。

見えないものを数値化する:東京QM3™ チャレンジ

イベントのハイライトは、 東京「瞑想の数値化」チャレンジでした。内面の静寂を数値化する、科学に基づくライブ・パフォーマンスです。

高度な脳イメージング・動的脳機能イメージング技術を用いて、All Hereの「瞑想の数値化システム・ダッシュボード(可視化画面)」に統合された各実演参加者の瞑想が、以下の指標を通じて可視化・数値化されました。

  • 集中力&マインドフルネス指数(CMI):注意力、自己への気づきのレベルを測定し、過去や未来へのマインド・ワンダリングを減らす指標です。
  • 心の静寂度指数(SMI):心が静まり明晰さが保たれる深い瞑想状態を示します。心の静寂へと到達していく過程を表しています。
  • QM3 瞑想のピーク:瞑想の頂点を示し、その状態を一瞬ではなく3分間持続できる力を表します。瞬間的な高まりは誰にでも訪れますが、連続する3分間は安定と深さを意味します。

実況と解説は、イギリスと日本で活躍するスポーツコメンテーターのロブ・ウォーカー氏アレックス・ハットン氏、そして All Here の創設者 エルキン・ベクとチーフ神経科学ディレクター クリストフ・ミシェル教授が務めました。科学・テクノロジー・瞑想の世界が融合し、会場はまるでスポーツイベントのような熱気に包まれました。

エルキン・ベクは次のように語りました。「これまでにないかたちで、静寂そのものが測定可能となりました。そして、心の内側を見つめる瞑想は、単なる実践を超え、測定可能な新たな探究へと進化しました。私たちは、瞑想の測定と鍛錬を重ね、世界へと広げていくことができるのです」

チャレンジの実践参加者は、オアナ・ブディカスタンチュ氏、鶴森久美氏、水野裕氏の3名で、鶴森氏が最も高いQM3™スコアを記録しました。「私は20年ほど前、病気をきっかけに瞑想を始めました。それ以来、毎日欠かさず続けています」と鶴森氏は語りました。「もし日々の中でストレスや不安を感じている方がいらっしゃるなら、私と同じように、瞑想が心の平穏をもたらしてくれることを願っています」

生きがいと意識の科学

チャレンジの後には、『生きがい(The Little Book of Ikigai)』の著者であり、脳科学者の茂木健一郎教授が登壇し、「瞑想の数値化で生きがいを見つける」をテーマに講演しました。

「伝統的な瞑想と最新テクノロジーを組み合わせることで、新たな可能性を切り拓くことができます。情報があふれるこの時代、特にAIが無限のデータを生み出す今こそ、自分の意識へと立ち返ることが大切です。テクノロジーを活用した瞑想は、自分の生きがいを見つめ直す手段となります」

瞑想都市:未来へのビジョン

プログラムの締めくくりとして、 Zen 2.0および 鎌倉マインドフルネス・ラボ宍戸幹央氏が「マインドフル・シティ」について語りました。

「AIが進化するほど、人間の感性と意識がいっそう重要になります。瞑想は、私たちの内面を育むうえで、今後も深い役割を果たしていくでしょう」と宍戸氏は語りました。

さらに、日本の禅発祥の地である 鎌倉を、マインドフルな都市づくりと地域との協働にふさわしい場所として強調しました。「鎌倉には、瞑想と深く結びついた禅の精神が根づいています」と語りを続けました。

瞑想の科学の転換点

イベントの終わりには、瞑想が可視化・数値化され、人の可能性を高める現代の探求へと進化していることが明らかになりました。このイベントは、瞑想を社会的に認められた競技分野として確立するための第一歩となりました。

All HereWMLは、世界中の優れたパートナー、科学者、共同研究者、瞑想リーダー、そして実践者の皆様とともに、新たな歩みを始めました。

科学とテクノロジーとともに、瞑想の世界へ

公式サイトはこちらから: www.wml.org

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