ALLHERE
練習する
科学
テクノロジー
イントロをスキップ

科学研究

All Here瞑想研究所

瞑想の数値化と心の静寂度

All Hereは、経験豊富な瞑想実践者や第一線の脳科学者との協力のもと、「瞑想の数値化」の手法と高度な脳機能イメージング技術を活用して、「心の静寂」の科学的な解明と可視化に取り組んでいます。

動的脳波イメージングや、時間周波数分析、パワースペクトル解析などの科学的手法を用いて、マインド・ワンダリング(注意の散漫、雑念)の減少、集中力の維持、脳内の自己認識ネットワーク、身体を超えた自己感などを捉え、脳と身体の反応を分析しています。

すべてのセッションでは、脳科学チームによる分析をもとに、瞑想中の脳活動を可視化した個々のレポートが作成されます。これにより、瞑想実践の客観的な評価が可能となり「心の静寂」の深まりも可視化できます。All Hereの中核にあるのは、科学・テクノロジー・高度な瞑想実践を結びつける、 瞑想の数値化と心の静寂度という先駆的な取り組みです。

ジュネーブにあるAll Here瞑想研究所は、以下の世界的な研究機関と連携し、共同研究を行っています。

  • ジュネーブ大学(スイス)
  • キャンパス・バイオテック・ジュネーブ財団(スイス)
  • スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)
  • 東京大学共創研究室(Collective Intelligence Research Lab)
  • S-VYASA大学(インド)
  • ANT Neuro(ドイツ)

All Hereは 「瞑想の数値化」と「心の静寂度」 により、データに基づく新しいアプローチを推進しています。

  • 集中力やマインド・ワンダリングの抑制、自己認識に関わる脳の働き、内面の意識状態などを客観的な指標として数値化
  • EEG(脳波計)を活用したBCI(ブレイン・コンピュータ・インターフェース)により、脳と心の活動をリアルタイムで可視化
  • 上級者の方には科学的な洞察と分析を提供
  • 初心者の方にはXR(拡張現実)を活用した没入型の瞑想体験を通じて、内面に意識を向ける体験と段階的なガイダンスを提供

私たちの取り組み

All Here瞑想研究所 は、科学的根拠に基づく研究により、瞑想の実践をより深めることを目指しています。

私たちの研究では、さまざまな瞑想の伝統を調査し、それぞれを明確な実践タイプに分類し、各実践法が脳や身体にどのような影響を与えるのかを、神経科学的・生理学的観点から研究しています。

現在、以下のような多様な伝統に属する熟練した瞑想実践者を対象に調査を進めています。

  • ヴェーダ系ヨーガ伝統
  • 上座部仏教の伝統:パオーク派、マハーシ派、タイ森林派、ヨーガヴァチャラ派
  • チベット密教の実践
  • その他、東洋および西洋の伝統的瞑想法

私たちの目標は、瞑想実践者がご自身の技法をより深く理解し、進捗を確認しながら、瞑想体験をより良いものにしていただけるよう、ニーズに合わせた包括的なサービスを提供することです。

All Here瞑想研究所

熟練した瞑想実践者のための評価施設は、まだ世界的に不足しています。All Here瞑想研究所は、そのニーズに応える新しい拠点です。

All Here瞑想研究所は、古来の伝統と科学的研究が融合する場所です。実践者の方々がご自身の瞑想の進展を確認し、理解を深め、その変化を継続的に観察できるよう、評価サービスを提供しています。私たちの目標は、瞑想に対する理解を、科学的根拠に基づいてより深めていくことです。

提供するサービス:

  • 科学的知見に基づく熟練した瞑想者のための評価サービス:EEG(脳波)、ECG(心電図)、fMRI(機能的MRI)、およびその他の生理学的測定
    • 脳波の測定内容: アルファ波、シータ波、デルタ波、ベータ波、ガンマ波、超低周波といった各周波数帯の強さや分布、脳の活動パターン(トポグラフィー)、瞑想前の状態と瞑想中の状態の比較、脳内のつながり(コネクティビティ)や左右差、タイミングのずれ(位相差)なども詳しく分析します。
    • 生理的な測定項目: 心拍数、心拍変動(HRV)、呼吸の速さ、皮膚の電気反応などを計測します。
    • fMRI(機能的MRI)の活用: 瞑想中の脳の働きや構造を可視化し、どのように脳が反応しているかを調べます。
    • 認知・行動タスク

私たちは、世界の研究者との協力を通じて、瞑想の科学的理解をさらに深めていくことに取り組んでいます。

世界各地の拠点:

  • スイス・ジュネーブ
  • 近日開設予定:インド・ベンガルール、アメリカ、韓国

All Here瞑想研究所とともに、ご自身の実践をさらに深め、瞑想の未来を築いていきましょう。

熟練した瞑想者を研究する際の課題

瞑想の達人を科学的に研究することは、その実践の特殊性や体験の多様さから、多くの課題を伴います。

  1. 科学的理解の限界現在の科学では、熟練した瞑想実践者が体験する深い瞑想状態について、まだ十分に解明が進んでいません。これまでの研究の多くは、初心者向けのプログラムや介入の前後で生じる変化を測定するものが中心で、長年にわたる実践者の内的体験そのものに迫る研究は、まだ限られています。
  2. 多様な伝統と瞑想状態の複雑さ瞑想には、マインドフルネス、禅、ヴィパッサナーなど、さまざまな伝統があり、実践方法も異なります。そのため、全ての熟練者に共通する科学的な結論を導くのは困難です。また、瞑想状態は非常に繊細で個人差も大きく、科学的に正確かつ再現可能な形で捉えるには、精緻な実験設計と分析手法が必要です。
  3. 熟練者へのアクセスの難しさ高いレベルの瞑想実践者は、僧院や人里離れた場所で暮らしていることも多く、研究への協力を得るのが難しい場合があります。さらに、彼らは実践やプライバシーを大切にしているため、信頼関係の構築にも時間がかかります。こうした研究では、プライバシーや文化的信念、科学的な介入が精神的実践に与える影響など、さまざまな倫理的配慮が求められます。
  4. 客観的指標と主観的体験のバランス瞑想の経験は、実践時間や頻度といった数値的なデータだけで評価できるとは限りません。実践者が到達している瞑想の深さを理解するためには、脳波や生理反応などの客観的な測定に加え、実践者自身による体験の自己報告といった主観的な情報を組み合わせることが欠かせません。こうした主観的な体験を信頼できるかたちで解釈するには、慎重で適切な研究手法が求められます。

こうした課題に取り組むためには、分野を超えた協力体制や新しい研究手法、そして瞑想の伝統や実践に対する深い敬意が求められます。研究が進むことで、瞑想の効果やその仕組みについて、より包括的で深い理解が得られることが期待されます。

jaJapanese