Erkin Bek(エルキン・ベク)は、All HereおよびWML(ワールド・メディテーション・リーグ)の創設者であり、瞑想の伝統と科学・テクノロジーをつなぐ架け橋となる存在です。
科学的な知見を持つ瞑想実践者として、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)、S-VYASA大学、ジュネーブ大学などの主要な研究機関と連携しながら、瞑想状態の科学的解明に取り組んでいます。エルキンは、EEG(脳波)、ECG(心電図)、fMRI(機能的MRI)などの技術を用いて、「心の静寂」や「高エネルギー瞑想」に関する研究を先駆的に進めてきました。これらの手法により、深い瞑想状態を計測・可視化し、客観的な基準を確立することに取り組んでいます。
瞑想の実践と科学に深く没頭する中で、エルキンは献身的な実践者としての使命を見出しました。内なる充足を求めて、インドから極東にかけての瞑想実践に取り組む中で、「静寂」と「爆発的なエネルギー」を伴う瞑想に出会い、自身を根本から変える体験を経験します。
起業家としてキャリアをスタートさせたものの、物質的な世界からは持続的かつ完全な満足を得ることはできず、生き方の重心を、瞑想と長期的な内なる充足へと移していきました。
長い年月をかけて実践を深め、『ヨーガ・スートラ』に記されているラージャ・ヨーガの高度な境地に到達しました。また、道教の思想や太極拳、韓国の伝統的武術、禅仏教などの影響を受けながら、重心への意識を取り入れたことで、エネルギーを活性化させる瞑想のフェーズにおいても大きな発展を遂げました。
深い「静寂状態」と「爆発的なエネルギー状態」の両方に到達するうえで、これらすべての実践や思想が決定的な役割を果たしたと述べており、これを「瞑想のピーク体験」と呼んでいます。このピーク体験をきっかけに、EEG、ECG、fMRIといった現代の科学的手法を用いた研究に取り組むようになりました。研究結果の分析は、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)のオラフ・ブランケ教授の認知神経科学研究室や、ジュネーブ大学神経科学部のクリストフ・ミシェル教授とともに進めています。また、インド・ベンガルールにあるS-VYASA大学では、学長ナゲンドラ博士、副学長N.K.マンジュナート博士との共同研究により実験も行いました。さらに、ベルリン拠点のニューロテック企業、ANT-Neuroからは、創業者フランク・ザノウ氏の協力のもと、研究支援が提供されています。2024年にはジュネーブのCampus Biotech(キャンパス・バイオテック)内にあるFCBG(キャンパス・バイオテック・ジュネーブ財団)にて、fMRIと互換性のあるEEGシステムを同時に使用したユニークな実験も実施。瞑想中の脳波データから不要なノイズを徹底的に除去することで、「静寂瞑想」と「爆発的瞑想」に関して明確な科学的データを得ることができました。
To test explosive meditation that activates sympathetic nervous system, he has gone to the mountain glaciers, and has run multiple experiments in freezing conditions of -10° Celsius, also with the use of brain imaging technologies.
現在はAll Here瞑想研究所と共に、テーラワーダ仏教、チベット仏教、禅、ハートフルネス、その他のヴェーダ系・仏教系の伝統を含むさまざまな瞑想体系に対し、科学的研究の幅を広げています。エルキンは、瞑想センターと科学機関をつなぐことで、瞑想に対する科学的理解を深め、社会に役立てていくことを目指しています。
また、人生と瞑想をテーマにした詩集『All Here』を執筆し、沈黙へと至る自身の変容体験を詩のかたちで表現しました(本のご購入をご希望の方は、ページ下部をご覧ください)。そして、インド、極東、さらには国際的な瞑想の伝統を探求しながら、ピーク体験を科学的に探究することを目的とした団体「All Here」を設立しました。20年以上にわたりアジアの瞑想文化を探求してきたエルキンは、現在インド・ヒマラヤにて、先進的な瞑想と研究のための聖域「Sarvatr」の構築に取り組んでいます。また、インドの竹笛バンスリの演奏家としても活動しており、音と沈黙の象徴としてこの楽器を深く愛しています。 『Silent Flute I』および『Silent Flute II』 というアルバムを、ニューデリーとモントルーのスタジオで録音・発表しています。